蟠螭紋鑑
登録番号 | R020022 |
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時代‧年代 | 東周 |
材質 | 青銅 |
遺跡名 | 琉璃阁遺跡 60号墓 |
遺跡所在地 | 中国河南省恵県城関鎮 |
寸法 | 高37cm 口径79.2cm 底径37cm |
概要
R18525と一対を成して「国宝」となっている、春秋期の大型銅鑑の代表的な作品である。「鑑」は春秋時代に出現した大型の盛水器であり、行水につかったり、氷をいれたり、銅鏡が普及する前には水をはって鏡として使ったり、礼器として用いる等、様々な効能があった。その中でも氷を入れて食物を冷やす鑑は多くが方形に作られる。しかし、この鑑の内側には水の痕跡があり、大量の液体を入れていたことがわかる。墓の中で同時に出土したものの中には、手洗い用の盤、盉、罍、盆、舟などの水器がみられ、この鑑も行水用の盛水器だったのではないかと推測している。この鑑は口縁が外へ折れ曲がり平らに作られ、頸部はややすぼまり、深腹で腹部上方はまっすぐ立ち上がり、下方は丸く内側へ収束する形状を呈し、平底である。四つの帯環獣面耳をもち、環には蟠虺紋があしらわれている。頸部には菱形幾何学紋が、また器身には上下に並ぶ紋様帯が三列あしらわれる。分割鋳型法によって鋳造された。