蟠螭紋編鎛
登録番号 | R020027 |
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時代‧年代 | 東周 |
材質 | 青銅 |
遺跡名 | 山彪鎮遺跡 1号墓 |
遺跡所在地 | 中国河南省汲県(現改為衛輝市)山彪鎮 |
寸法 | 高32.4cm 口径18.1cm |
概要
この編鎛は5個一組であり、東周時代の墓葬の礼楽制度や古代の音楽を研究する上での重要な器物であるので、「重要古物」に指定されている。鎛は鐘に近いが大きく、鼓と合わせて音楽のリズムをリードする楽器であり、商代後期に南方地区で出現した。もともとは単体で使用したが、西周から春秋前期にかけて、3個で組みを成す形式が周人の音楽システムの中に導入された。編鎛は頂部の「舞」器身中央の乳状の「枚」、「枚」の間の装飾帯「篆」、および下方の打撃をするところ「鼓」などの部位から成る。この青銅編鎛の鈕は、二匹の夔龍が相対する形状であり、舞は平たく、中央に二つの長方形の孔がある。前後に計36個の枚があるが、それらはとぐろを巻く夔龍の形をなし、篆の間には4個の長方形の孔がある。口縁は平たんで、鐘の内腔には鼓に相当する部分の両側が盛り上がってぶ厚く作られているところが前後合わせて4か所ある。その他の部分は厚さは均一である。舞、篆、鼓はいずれも蟠螭紋があしらわれ、鼓のみは蟠螭紋の構図が獣面の名残を残している。分割鋳型法によって鋳造されたものである。鼓と銑の部分が割れており、元の音色を聞くことはできない。